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お祈り犬さん [男の手芸]

<森の出口>
子ポポ:アダモおじさん、もう大丈夫だよ。
アダモ:何が大丈夫なんだ。わしゃ、何も怖がってなんぞ・・
子ポポ:あっ、あれだね。おいなりさんの教会って。
アダモ:お前今、おいなりさんって言ったか?
子ポポ:ちがうの?
アダモ:おおちがいだ、おいなりさんは神社のキツネになっちまう。
子ポポ:じゃあ、なんだっけ?
アダモ:おいなり、いや、おい・の・り・さんじゃねえか。
   まちがえんなよ。失礼だからな。
こぽぽ:うん、気をつけるよ。
祈り.jpg
<祈り続けるオイノリさん>
オイノリ:ゆるしてください。どうか、ゆるしてください。
   罪ふかき私を、どうかおゆるしください。
祈りアップ.jpg
<下から見ると>
祈り下から.jpg
<ちょっと、この足、見てやってください>
祈り足.jpg
アダモ:こんにちわ。
子ポポ:こんにちわ。
オイノリ:おや、お見かけしないお客さまで。
アダモ:へい。ちょっと伺いたいことがありまして。
オイノリ:その子の母親のこと、かな?
子ポポ:なんで知ってるの?あ、そうか、リスさんから聞いたんだね。
オイノリ:お前のお母さんは、お前を捨てたんじゃない。
   大切な使命があって、遠い遠い村へ招かれたんじゃ。
アダモ:なんでそんなことまで、だれが言ったんです、そんな話。
オイノリ:誰も。
子ポポ:じゃあ、でたらめなの?
オイノリ:お告げじゃ。でたらめではない。
アダモ:俺たち、いったいどうすりゃいいんです?
オイノリ:行きなさい。この道を信じて行くしかない。
アダモ:だいじょうぶかな、この人。
オイノリ:信じられない?それも罪です。神様、どうぞおゆるし
   ください。私たちに、もっと信じる力をお与えください。
子ポポ:僕は信じるよ。おいなりさん、信じる!
オイノリ:何?
子ポポ:信じるよ、おいなりさんの話。
オイノリ:あの・・
アダモ:おめー、ずっと、おいなりって言ってっぺ!
<とうとう茨城弁まるだしです、ああ、はずかし!>
子ポポ:わあ、そうだった、ごめんなさい、お・い・の・り・さん。
オイノリ:別に、気にしてなんかいませんよ。それに、おいなりさん、
   私の大好物ですから。
アダモ:さすが、心の広い人じゃ。じゃあ、わしら、これをまっすぐ
   行けばいいってことですね。わかりました。
   こうなったら、信じていくほかねえやな。じゃ、子ポポ。
子ポポ:なんだい、おじさん!
アダモ:出発だ!
子ポポ:出発、出発。おいなりさん、ありがとう!
<とうとう、おいなりさんになっちゃいましたね。>

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