泳げなかったアダモ [反省会]
子ポポ:ずっと反省してなかったね。
アダモ:ああ、ちょっと忙しくってな。
子ポポ:へーえ。いつも寝てるばっかりじゃないの?
アダモ:ひでえこというな。じゃ、さっさと反省しちゃおうじゃねえか。
子ポポ:ほら、やっぱりさぼりたいんじゃないの?
アダモ:バレた? まあいいやな。これから暑いんだ。
子ポポ:今日の反省は?
アダモ:反省することあったっけか?
子ポポ:とぼけないでね、おじさん!おぼれて死にかけたんじゃないの!
川に飛び込んでから、泳げないんだ!なんて!
アダモ:ああ、そうだった。死にかけたって大げさな。
子ポポ:三日も気がつかなかったんだよ。そういうのを、
「死にかけた」って言うの。
アダモ:おれは気持ちよく寝てたつもりだったんだがね。
子ポポ:いい気なもんね、私、ずーっと看病しててあげたのよ。
アダモ:そうだってな。あの爺さんに聞いて、オレ、うれしかったよ。
心配かけてすまなかったな。
子ポポ:それそれ、そういう言葉が欲しかったのよね。
アダモ:あの二人のおかげで命拾いしたんだっけな。よくもおれたちを
救い出してくれたよな。
子ポポ:魚釣りしてたんだって。王子が船に私たちを引き上げたんだって。
あのまま流されていたら、私たち、今頃は・・
アダモ:どざえもんだな。
子ポポ:何それ、ドザ、何とかって?
アダモ:ま、いいやな。助かったんだから。万事めでたし、めでたしだ。
子ポポ:なんかごまかされてるみたいだけど・・・
<子供のころは、毎年川でおぼれる子がいました。プールなんか
ありませんでしたから、子供は川で遊んだものです。
私もおぼれかけたことがあり、流されながらも足の痙攣を直して
何とか反対岸まで泳ぎ切ったのです。小5のころです>
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