こぽぽの自己紹介 [男の手芸]
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
子ポポ自己紹介2020/04/01
はーい、こぽぽでーす。
ポポさんって名前のワンちゃんがなくなったのは9年まえなんだけど。
2012年の11月。そう、あの地震があった次の年よ。
パパさんは大泣きに泣いて馬鹿みたいにいっぱいポポさんの人形?犬形?作り始めたのね。
そのうちの一匹が私なの。目が飛び出て変なんだけど、パパさんとっても気に入ってるらしい。
後で実際のポポさん見てね。とってもかわいいの、ほんともう犬なんて呼べないレベル。
犬じゃなくてじゃあなんだって言われても・・・まあ見てもらえばわかるから、じゃあ。
あら、あなたは? [フェルト犬]
さあ、出発だ! [男の手芸]
アダモ:じゃあ、そろそろ行ってみるか?
ヤンポポ:行くって? 今からどこ行くの?
子ポポ:母さんを探してくれるって、アダモさんが。
朝、目がさめたらいなくなっちゃってたんだ。
アダモ:人間が連れ去ったにちがいないんだ。
ヤンポポ:どうして?
アダモ:そりゃ、わしにもわからん!だが、小さな子供を
おいて出ていく母親はいないからな。
子ポポ:僕ね、夢中で飛び出して探したんだけど、
迷子になっちゃった。
アダモ:そこへわしが通りかかったってわけ。
子ポポ:アダモおじさんはすごいんだよ。野良犬さんなんだって。
ヤンポポ:へえっ、野良犬さんなんだ!
アダモ:へへ、ま、自慢することでもないけどよ。
ヤンポポ:優しいんだね、アダモさん。
アダモ:もういいよ、照れるなー。
子ポポ:じゃあ、行くよ。
アダモ:おう、行こう。
さあ、二人の旅が始まりましたよ。
ヤンポポ:行くって? 今からどこ行くの?
子ポポ:母さんを探してくれるって、アダモさんが。
朝、目がさめたらいなくなっちゃってたんだ。
アダモ:人間が連れ去ったにちがいないんだ。
ヤンポポ:どうして?
アダモ:そりゃ、わしにもわからん!だが、小さな子供を
おいて出ていく母親はいないからな。
子ポポ:僕ね、夢中で飛び出して探したんだけど、
迷子になっちゃった。
アダモ:そこへわしが通りかかったってわけ。
子ポポ:アダモおじさんはすごいんだよ。野良犬さんなんだって。
ヤンポポ:へえっ、野良犬さんなんだ!
アダモ:へへ、ま、自慢することでもないけどよ。
ヤンポポ:優しいんだね、アダモさん。
アダモ:もういいよ、照れるなー。
子ポポ:じゃあ、行くよ。
アダモ:おう、行こう。
さあ、二人の旅が始まりましたよ。
三頭の馬 [男の手芸]
牧場にて
(さくさく、さくさく、草をはむ音)
母馬:ゆっくりお食べ。よーくかんで。
子馬:僕、牛さんじゃないよ、ここの草、ぜーんぶ食べちゃおかな。
母馬:馬鹿なこと言って。あら。
おじさん馬:親子で仲がいいね。うらやましいよ。
母馬:そういえば、まだおひとりなんですね。
でも、ひとりってのも気楽でいいかもしれませんよ。
おじさん馬:いやー。おや、だれかやってきますよ。
子ポポ:こんにちわ、お食事中にごめんなさい。
アダモ:ちょっと伺いたいことがありましてな。
母馬:なんでしょ。
アダモ:この子の母親を探しているんですが。
子ポポ:とってもかわいい目と薄茶色のやわらかい毛で、
真っ黒の鼻がじまんなんだ。
アダモ:ポポさんっていうんですがね。何かご存じありませんか?
母馬:さあ・・
おじさん馬:おれたちゃ、牧場から出るってことがあんまりないからね。
子馬:リスさんたちなら森のこと、よく知ってるし、何か教えてくれるかもしれないよ。
子ポポ:リスさんたちか。そうだね、アダモおじさん、森へ行って聞いてみよう。
二人は、暗い森の中へ入っていきました。
森の中で、リスさんたちと [男の手芸]
<森の中>
子ポポ:なんかくらいね。
アダモ:わしは怖くはないぞ、なにこのくらい。
オレ様は野良犬なんだからな。こわくは・・
子ポポ:おじさん、震えてるの?
アダモ:バカ、オレは寒いんだ。
<リスさんたちが何か言ってます>
リスA :今年の冬は寒そうだけど、木の実のたくわえは
十分かしらね?
リスB :もうちょっと頑張っておこうか。雪が降ると
もうエサ探しも命がけだからね。
<そこへ、アダモたちがやってくる>
アダモ:ちょっと伺いますが・・
リスA:あら、あなたたちね、お母さん探してるんでしょ。
馬さんたちから聞いてるわ。私たち、早耳だから。
で、森の仲間たちにも聞いて回ったのよ。
子ポポ:何かわかりましたか?
リスB:それがなにも。少なくとも、この森の近くでは、
何も変わったことはなかったようだね。
アダモ:そうですか。残念ですが、仕方がない。
<二人、リスさんたちに礼を言って歩き出す>
リスA:そうだわ、この森を抜けたところに教会があるの。
リスB:そうだ、お祈りさんに占ってもらうといいよ。
リスA:いつも私たちのために、神様に祈ってくれているのよ。
リスB:ほんとに、あんなに真剣に祈っている人はいないよ。だからみんな、
お祈りさんって呼んでるんだ。
占いもよく当たるって評判だ。
アダモ:そうですか。ぜひ行ってみましょう。
子ポポ、よかったな。きっと何かわかるよ。
子ポポ:うん、おじさん!
<実は、アダモ、早くこの森を抜け出たくて仕方がなかったのです。>
お祈り犬さん [男の手芸]
<森の出口>
子ポポ:アダモおじさん、もう大丈夫だよ。
アダモ:何が大丈夫なんだ。わしゃ、何も怖がってなんぞ・・
子ポポ:あっ、あれだね。おいなりさんの教会って。
アダモ:お前今、おいなりさんって言ったか?
子ポポ:ちがうの?
アダモ:おおちがいだ、おいなりさんは神社のキツネになっちまう。
子ポポ:じゃあ、なんだっけ?
アダモ:おいなり、いや、おい・の・り・さんじゃねえか。
まちがえんなよ。失礼だからな。
こぽぽ:うん、気をつけるよ。
<祈り続けるオイノリさん>
オイノリ:ゆるしてください。どうか、ゆるしてください。
罪ふかき私を、どうかおゆるしください。
<下から見ると>
<ちょっと、この足、見てやってください>
アダモ:こんにちわ。
子ポポ:こんにちわ。
オイノリ:おや、お見かけしないお客さまで。
アダモ:へい。ちょっと伺いたいことがありまして。
オイノリ:その子の母親のこと、かな?
子ポポ:なんで知ってるの?あ、そうか、リスさんから聞いたんだね。
オイノリ:お前のお母さんは、お前を捨てたんじゃない。
大切な使命があって、遠い遠い村へ招かれたんじゃ。
アダモ:なんでそんなことまで、だれが言ったんです、そんな話。
オイノリ:誰も。
子ポポ:じゃあ、でたらめなの?
オイノリ:お告げじゃ。でたらめではない。
アダモ:俺たち、いったいどうすりゃいいんです?
オイノリ:行きなさい。この道を信じて行くしかない。
アダモ:だいじょうぶかな、この人。
オイノリ:信じられない?それも罪です。神様、どうぞおゆるし
ください。私たちに、もっと信じる力をお与えください。
子ポポ:僕は信じるよ。おいなりさん、信じる!
オイノリ:何?
子ポポ:信じるよ、おいなりさんの話。
オイノリ:あの・・
アダモ:おめー、ずっと、おいなりって言ってっぺ!
<とうとう茨城弁まるだしです、ああ、はずかし!>
子ポポ:わあ、そうだった、ごめんなさい、お・い・の・り・さん。
オイノリ:別に、気にしてなんかいませんよ。それに、おいなりさん、
私の大好物ですから。
アダモ:さすが、心の広い人じゃ。じゃあ、わしら、これをまっすぐ
行けばいいってことですね。わかりました。
こうなったら、信じていくほかねえやな。じゃ、子ポポ。
子ポポ:なんだい、おじさん!
アダモ:出発だ!
子ポポ:出発、出発。おいなりさん、ありがとう!
<とうとう、おいなりさんになっちゃいましたね。>
子ポポ:アダモおじさん、もう大丈夫だよ。
アダモ:何が大丈夫なんだ。わしゃ、何も怖がってなんぞ・・
子ポポ:あっ、あれだね。おいなりさんの教会って。
アダモ:お前今、おいなりさんって言ったか?
子ポポ:ちがうの?
アダモ:おおちがいだ、おいなりさんは神社のキツネになっちまう。
子ポポ:じゃあ、なんだっけ?
アダモ:おいなり、いや、おい・の・り・さんじゃねえか。
まちがえんなよ。失礼だからな。
こぽぽ:うん、気をつけるよ。
<祈り続けるオイノリさん>
オイノリ:ゆるしてください。どうか、ゆるしてください。
罪ふかき私を、どうかおゆるしください。
<下から見ると>
<ちょっと、この足、見てやってください>
アダモ:こんにちわ。
子ポポ:こんにちわ。
オイノリ:おや、お見かけしないお客さまで。
アダモ:へい。ちょっと伺いたいことがありまして。
オイノリ:その子の母親のこと、かな?
子ポポ:なんで知ってるの?あ、そうか、リスさんから聞いたんだね。
オイノリ:お前のお母さんは、お前を捨てたんじゃない。
大切な使命があって、遠い遠い村へ招かれたんじゃ。
アダモ:なんでそんなことまで、だれが言ったんです、そんな話。
オイノリ:誰も。
子ポポ:じゃあ、でたらめなの?
オイノリ:お告げじゃ。でたらめではない。
アダモ:俺たち、いったいどうすりゃいいんです?
オイノリ:行きなさい。この道を信じて行くしかない。
アダモ:だいじょうぶかな、この人。
オイノリ:信じられない?それも罪です。神様、どうぞおゆるし
ください。私たちに、もっと信じる力をお与えください。
子ポポ:僕は信じるよ。おいなりさん、信じる!
オイノリ:何?
子ポポ:信じるよ、おいなりさんの話。
オイノリ:あの・・
アダモ:おめー、ずっと、おいなりって言ってっぺ!
<とうとう茨城弁まるだしです、ああ、はずかし!>
子ポポ:わあ、そうだった、ごめんなさい、お・い・の・り・さん。
オイノリ:別に、気にしてなんかいませんよ。それに、おいなりさん、
私の大好物ですから。
アダモ:さすが、心の広い人じゃ。じゃあ、わしら、これをまっすぐ
行けばいいってことですね。わかりました。
こうなったら、信じていくほかねえやな。じゃ、子ポポ。
子ポポ:なんだい、おじさん!
アダモ:出発だ!
子ポポ:出発、出発。おいなりさん、ありがとう!
<とうとう、おいなりさんになっちゃいましたね。>
鹿食堂 [男の手芸]
<オイノリさんと別れたアダモと子ポポ>
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:さっきからそればっかし言ってるが、雨なんか降りそうにもないぞ。
子ポポ:そうじゃないよ、おいなりさんのおまじない。
アダモ:おいなりじゃないだろ。
子ポポ:へへ、そうだった。オイノリさんだね。ぼくに教えてくれたんだよ。
苦しいときは、これを言えばつらくないって。
アダモ:へえー、いつの間に。オレは知らんぞ。
子ポポ:昼寝してたじゃないか、枯草の上で。気持ちいいとか言っちゃって。
アダモ:ああ、そうか。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:晴れかな? 雨かな?みょうだな・・確かにオレも聞いたような、だが・・。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:わかった、そりゃちがうぜ、子ポポ。晴れかな、じゃない。ハレ・ルヤ、だ。
子ポポ:ハレルヤ、ハレルヤ。うん、そうだった。ハレルヤ、ハレルヤ。
これどういう意味なの?
アダモ:うーん、バンザイとか、喜びの言葉らしい。とすると、「雨かな」は・・
そうだ、きっと「アーメン」だ。
そっ、ハレルヤ、アーメン。ハレルヤ、アーメン。
これがオイノリさんのおまじないだ。それをお前に教えてくれたんだな。
子ポポ:へえー、そうか。おじさんありがとう。ぼくよくわからなかったんだ。
もう大丈夫だね。ハレルヤ、ラーメン。ハレルヤ、ラーメン。
アダモ:ラーメンだと? お前ふざけてんのか? まッ、いいか。
アーメンの意味はわしもよくわからんしな。
<シカ食堂の前>
子ポポ:ラーメンの話してたからおなかすいちゃったよ。
アダモ:お前、バチ当たるぞ、アーメンだ。おう、シカ食堂か。
シカの肉料理でも出すのかな。
シカの親子:いらっしゃいませ。
アダモ:ゲッ、ほんとのシカだよ。
母しか:何を驚かれてますの?
アダモ:いや、なにも。そのシカ食堂って書いてあったから、
わしゃ、てっきり、・・ポポのパパさんの無茶ぶりにはあきれるよ。
<ズーズー、ちゅるちゅる。ラーメンをすする音。>
アダモ:ごくごく・・アーうまかった。
子ポポ:ぼくもうおなかいっぱいだよ。
母しか:感心だね、お母さん探してるんだって?リスさんたちに聞いたよ。
アルパカ:ぼくも聞いたよ。アルパカ牧場の仲間にも聞いてみたけど、
みんな知らなかった。
アダモ:きみは牧場を飛び出してきたのかい?
母しか:しょっちゅうなんですよ。うちのシカオと遊びたくって。
アルパカ:(シカオに)気が合うんだよね。
シカオ:うん。今日も遊べる?
アルパカ:あそぼ、あそぼ。
子ポポ:ぼくも入れてくれるかな。
アルパカ:もちろん。シカオちゃんも、出てきなよ。
<というわけで、子ポポも久しぶりに遊びました。>
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:さっきからそればっかし言ってるが、雨なんか降りそうにもないぞ。
子ポポ:そうじゃないよ、おいなりさんのおまじない。
アダモ:おいなりじゃないだろ。
子ポポ:へへ、そうだった。オイノリさんだね。ぼくに教えてくれたんだよ。
苦しいときは、これを言えばつらくないって。
アダモ:へえー、いつの間に。オレは知らんぞ。
子ポポ:昼寝してたじゃないか、枯草の上で。気持ちいいとか言っちゃって。
アダモ:ああ、そうか。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:晴れかな? 雨かな?みょうだな・・確かにオレも聞いたような、だが・・。
子ポポ:晴れかな、雨かな。晴れかな、雨かな。
アダモ:わかった、そりゃちがうぜ、子ポポ。晴れかな、じゃない。ハレ・ルヤ、だ。
子ポポ:ハレルヤ、ハレルヤ。うん、そうだった。ハレルヤ、ハレルヤ。
これどういう意味なの?
アダモ:うーん、バンザイとか、喜びの言葉らしい。とすると、「雨かな」は・・
そうだ、きっと「アーメン」だ。
そっ、ハレルヤ、アーメン。ハレルヤ、アーメン。
これがオイノリさんのおまじないだ。それをお前に教えてくれたんだな。
子ポポ:へえー、そうか。おじさんありがとう。ぼくよくわからなかったんだ。
もう大丈夫だね。ハレルヤ、ラーメン。ハレルヤ、ラーメン。
アダモ:ラーメンだと? お前ふざけてんのか? まッ、いいか。
アーメンの意味はわしもよくわからんしな。
<シカ食堂の前>
子ポポ:ラーメンの話してたからおなかすいちゃったよ。
アダモ:お前、バチ当たるぞ、アーメンだ。おう、シカ食堂か。
シカの肉料理でも出すのかな。
シカの親子:いらっしゃいませ。
アダモ:ゲッ、ほんとのシカだよ。
母しか:何を驚かれてますの?
アダモ:いや、なにも。そのシカ食堂って書いてあったから、
わしゃ、てっきり、・・ポポのパパさんの無茶ぶりにはあきれるよ。
<ズーズー、ちゅるちゅる。ラーメンをすする音。>
アダモ:ごくごく・・アーうまかった。
子ポポ:ぼくもうおなかいっぱいだよ。
母しか:感心だね、お母さん探してるんだって?リスさんたちに聞いたよ。
アルパカ:ぼくも聞いたよ。アルパカ牧場の仲間にも聞いてみたけど、
みんな知らなかった。
アダモ:きみは牧場を飛び出してきたのかい?
母しか:しょっちゅうなんですよ。うちのシカオと遊びたくって。
アルパカ:(シカオに)気が合うんだよね。
シカオ:うん。今日も遊べる?
アルパカ:あそぼ、あそぼ。
子ポポ:ぼくも入れてくれるかな。
アルパカ:もちろん。シカオちゃんも、出てきなよ。
<というわけで、子ポポも久しぶりに遊びました。>
崖の上で相撲 [男の手芸]
<また山道です>
子ポポ:アダモおじさん、怖いね。
アダモ:寒いしな。何、もうすこしで峠に出る。ひがあたりゃ、
ポッカポカだぜ。
<おおいぬ、白とボンボンが道をふさぐ>
白
ボンボン
ボンボン:おい、ここをどこだと思っている。オレたちの縄張りを
勝手に通るとはふてえやつだ。
白:痛い目にあいたくなかったら、オレたちと相撲を取れ。
アダモ:なんだ、山賊かと思ったら、お相撲さんとは、・・
子ポポ:びっくりだね。いいよ、取ってあげる。
ボンボン:こいつ、ちびのくせに生意気だな。
子ポポ:あっ。ちびって言ったね。それ差別用語だから。
いけないんだから。
ボンボン:知るか。いいか、知って驚くなよ。オレたちは負け知らず、連戦連勝だ。
アダモ:へえー、で、相撲はどこでやるのかな。
白:この先に崖がある。
子ポポ:崖なんて危ないよ。野原にしなよ、ひっくり返ってもいたくないしさ。
ボンボン:こいつ、相撲は遊びじゃないんだよ。
白:負けた方が、がけから飛び降りる。命がけでやる、それが俺たちのやり方なのさ。
子ポポ:アダモおじさん、どうしよう。ここでケガしたら、
お母さん探せなくなっちゃう。
アダモ:なんとか、ここは勘弁してもらえまいか。この子の母親を、
探さねばならんのです。
ボンボン:母親なんか、オレたちだってしりゃしねえ。甘いこと言ってんじゃねえぞ。
白:俺たちはこの山に捨てられて、ずっと助け合って生きてきた。
まだ目も開いていない子犬のうちにな。
子ポポ:カワイそー。じゃあ、わかった、取ってあげる。崖でもどこでも取ってあげるよ。
気が済むようにしなよ。
アダモ:おめえー、すっげえ度胸だな。オレは・・知らんぞ。
<崖に来ました。下は絶壁、深い川が流れています>
アダモ:はっけよい、のこった。
<子ポポがボンボンの後ろに回ります>
ボンボン:くそ、どこ行った?
子ポポ:へえい、こっちこっち。
ボンボン:逃げるなんてひきょうだぞ。
子ポポ:じゃあ捕まえてみれば?
ボンボン:よーし、待ってろよ。やっ、こりゃ、なにっ、こいつっ、くそっ、まてっ
ふー、なんて速いんだ。えいっ、ありゃっ、もうっ!
あんちゃん、これじゃあ、いつまでたっても勝負にならねえよ。交代だ。
<白が代わって土俵に入ります>
アダモ:子ポポ、オレたちも代わろうか。
子ポポ:えー、大丈夫?
アダモ:だいじょうぶ、ちょっと秘策がある。
子ポポ:秘策って?
アダモ:耳かしな。こちょこちょこちょ。
こぽぽ:ええーっ!?
白:見くびられたもんだ、こんな爺さんに負けるはずないだろう。
アダモ:言ってくれたな、爺さんでも、まだまだいけるってことよ。
<子ポポが行司で、白とアダモの戦いが始まる。アダモの秘策とはなに?>
子ポポ:アダモおじさん、怖いね。
アダモ:寒いしな。何、もうすこしで峠に出る。ひがあたりゃ、
ポッカポカだぜ。
<おおいぬ、白とボンボンが道をふさぐ>
白
ボンボン
ボンボン:おい、ここをどこだと思っている。オレたちの縄張りを
勝手に通るとはふてえやつだ。
白:痛い目にあいたくなかったら、オレたちと相撲を取れ。
アダモ:なんだ、山賊かと思ったら、お相撲さんとは、・・
子ポポ:びっくりだね。いいよ、取ってあげる。
ボンボン:こいつ、ちびのくせに生意気だな。
子ポポ:あっ。ちびって言ったね。それ差別用語だから。
いけないんだから。
ボンボン:知るか。いいか、知って驚くなよ。オレたちは負け知らず、連戦連勝だ。
アダモ:へえー、で、相撲はどこでやるのかな。
白:この先に崖がある。
子ポポ:崖なんて危ないよ。野原にしなよ、ひっくり返ってもいたくないしさ。
ボンボン:こいつ、相撲は遊びじゃないんだよ。
白:負けた方が、がけから飛び降りる。命がけでやる、それが俺たちのやり方なのさ。
子ポポ:アダモおじさん、どうしよう。ここでケガしたら、
お母さん探せなくなっちゃう。
アダモ:なんとか、ここは勘弁してもらえまいか。この子の母親を、
探さねばならんのです。
ボンボン:母親なんか、オレたちだってしりゃしねえ。甘いこと言ってんじゃねえぞ。
白:俺たちはこの山に捨てられて、ずっと助け合って生きてきた。
まだ目も開いていない子犬のうちにな。
子ポポ:カワイそー。じゃあ、わかった、取ってあげる。崖でもどこでも取ってあげるよ。
気が済むようにしなよ。
アダモ:おめえー、すっげえ度胸だな。オレは・・知らんぞ。
<崖に来ました。下は絶壁、深い川が流れています>
アダモ:はっけよい、のこった。
<子ポポがボンボンの後ろに回ります>
ボンボン:くそ、どこ行った?
子ポポ:へえい、こっちこっち。
ボンボン:逃げるなんてひきょうだぞ。
子ポポ:じゃあ捕まえてみれば?
ボンボン:よーし、待ってろよ。やっ、こりゃ、なにっ、こいつっ、くそっ、まてっ
ふー、なんて速いんだ。えいっ、ありゃっ、もうっ!
あんちゃん、これじゃあ、いつまでたっても勝負にならねえよ。交代だ。
<白が代わって土俵に入ります>
アダモ:子ポポ、オレたちも代わろうか。
子ポポ:えー、大丈夫?
アダモ:だいじょうぶ、ちょっと秘策がある。
子ポポ:秘策って?
アダモ:耳かしな。こちょこちょこちょ。
こぽぽ:ええーっ!?
白:見くびられたもんだ、こんな爺さんに負けるはずないだろう。
アダモ:言ってくれたな、爺さんでも、まだまだいけるってことよ。
<子ポポが行司で、白とアダモの戦いが始まる。アダモの秘策とはなに?>